2000年1月下旬号掲載

写真・文:青柳健二さん

メコンの源流 チベット高原(中国・青海省)

メコン源流域の標高4500m以上の草原では、ヤク牛や羊の放牧を行っているチベット族が、1年で2、3ヶ所、草地を移動しながら、天幕住居で暮している。彼らの生活に、家畜のヤクは欠かせない。ヤクの肉は食料に、乳はチーズやバターに、毛は天幕住居を覆う布に、そして糞は森林がない草原では貴重な燃料になる。夏でも雪が降る厳しいチベット高原の、自然に適応したシンプルな生活が、営まれている。

雑多の近くで、黙々とヤクの乳搾りをしていたチベット族の女

8月下旬、草原に雪が降った。黙々とヤクの世話をしている少女

ヤクのキャラバンを組んで、放牧地から雑多の町まで降りてきて、羊毛を売った現金で、食料や医薬品を買い込んでいく

天幕住居の中に射込む早朝の光の中で、家族がバター茶を飲んでいた

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