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第8回「舞」
2003年10月号
写真・文:後藤修身さん
ある漁村の夕暮れ、浜で少女たちが舞っていた。ティンジャン(水かけ祭り)が終わったばかりで、祭りの余韻が少女たちを包んでいたのだろう。レンズを向けると怪訝な表情を浮かべ踊りは止まった。だが、まわりの大人たちがはやし立ててまたすぐに舞いはじめた。小船の上が彼女たちのステージだった。
舞っている人は美しい。舞うことのできない私は、呆けて彼らを見るか、夢中になってシャッターを切るぐらいしかできない。

少女たちは日が落ちて薄暗くなるまで舞っていた。ンガパリにて

ティンジャンの時期、水を掛け合う灼熱の日が暮れると、踊りで夜が更けていく。マンダレーにて

子供たちを引き連れた何頭かのハリボテの動物が村の中をのし歩いていた。
村の広場に出ると、その動物たちの桧舞台だ。バガンにて

小ぶりのピンク色の花が開いた桜の木の下だった。
若い男女が鼻笛の音と共に軽やかなステップを踏む。
私の心も軽くなったような気がした。
チン州、ミンダにて

騒々しい太鼓と鐘と笛の演奏が続いていたかと思うと、村の女が突然立ち上がり舞いはじめた。
インドージ湖、ロンドン村

ナガの男は男である。贅肉ひとつない男たちが踊りながら雄たけびをあげていた。
いつしか、彼らに唱和して叫んでいる自分がいた。
だがそれは、雄たけびとはとてもいえない貧弱なものだった。
ザガイン管区、ラヘーにて